業者選びをする時、『坪単価』を比べる人がいます。
金額を比べるのに手っ取り早い方法だと思うのでしょう。
知り合いから実際に聞いた話ですが、訪れた住宅展示場でも、「このモデルハウスの坪単価はどれくらいですか?」と尋ねている男性がいたそうです。
ところで、新築経験がある人に尋ねたところ、業者が宣伝していた坪単価と、実際の坪単価では、10万円以上の開きがあったとか。
今回はハウスメーカーで建てた3人に聞いたのですが、3人とも同じ答えでした。
これは、彼らと業者の考え方が全く違うためです。
彼らは、建てるために必要な金額を坪数で割って計算しました。
基礎・電気・水道工事なども、もちろん含まれます。
でも業者の場合、ほとんどの関連工事を除外して計算していたのです。
また、『工事面積』『延べ床面積』という言葉を使い分けて、わざと分かりにくい表現をしている場合もあります。
そんな業者に依頼すると、
?「こんなはずじゃなかった。だまされた」
?「ベランダもロフトも別料金?どうして?」
と不信感を抱いてしまいます。
逆に、このカラクリを知っていると、坪単価に惑わされずに判断できるようになります。
ハウスメーカーなどのチラシを見てください。
チラシの隅に、小さい字で注意書きがありませんか?
そこには、とても大切なことが書かれています。
「坪単価には、○○と○○は含まれません」
とか。
それをあまり知られたくない業者は、あえて小さな字で書くのです(笑)。
では、どうやって比べたらいいんでしょう。
それにはこの質問です。
「住める状態にするには、全体でいくら必要ですか?」
住める状態にするには、電気工事も水道工事も必要です。
キッチンもお風呂も玄関ポーチもない家なんて、不自然な家ですから。
この質問をすると、業者は本当に必要な金額を提示するしかありません。
その金額で、初めてあなたが求める『坪単価』を計算できるのです。
『標準プラン』がある場合、『標準工事』に『オプション工事』を加算して、見積書に表示されます。
一方、工務店の場合、そもそも『標準工事』となるものがありません。
住める状態にするまでの必要金額を表示します。
目先の割安感に惑わされないよう、カラクリを知っておきましょう。
「住める状態にするには、全体でいくら必要ですか?」ぜひ尋ねてみてくださいね。
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