(340)住宅業者の本当の姿がわかる新人教育

業者が良い家づくりをするには、スタッフ全員の団結力が不可欠

■ カギを握るのは先輩スタッフ

業者が良い家づくりをするには、スタッフ全員の団結力が不可欠です。自社がどんな家づくりを目指しているのか、そのために、自分がどうあるべきなのか、それぞれが明確に理解しておく必要があると思います。

もし意識が低いスタッフが新人を育てると、家づくりの喜びも、苦労する必要性も、団結する意味も、何一つ分からないまま退職させてしまうことがあるかもしれません。

といっても、新卒で採用する場合、社会人としてのあり方も教えることになります。自分の仕事の合間に新人教育をする先輩スタッフは大変だと思います。

新人を会社に必要不可欠な存在に育て上げるには、長期戦で臨む覚悟が必要だと思います。

■ 常に尊重するのは難しい

今は短期間で結果を求められる時代かと思います。しかし、会社に必要不可欠な存在に育て上げるには、長期戦で臨む覚悟が必要だと思います。
力を合わせて良い家づくりをするには、相手の人間性を尊重しながら教育する必要があります。

とはいっても、これがなかなか難しいのが現実です。

子育て経験者なら経験があるかもしれませんが、自分に余裕がないと、子供の人間性を否定するような発言をしてしまう場合もあります。自分が発言したことがなくても、そんなシーンを見たことがある人は少なくないと思います。
常に相手の人間性を尊重するのは、本当に難しいものです。

話し合いながら家づくりを進めるのではなく、代表者の意見を押し付けられそうで不安

■ だからこそ本当の姿がわかる

5年ほど前、たまたま新築現場の前を散歩した時、先輩大工さんが大きな声で後輩大工をののしっている声を耳にしました。
その内容は、仕事のことだけでなく、人間性を否定する発言も含まれていました。

一般の人がそんな言葉を聞くと、ほとんどの人が「この業者に依頼するのはやめとこう・・・」と思ってしまうかな?と瞬時に感じました。
もし、あの先輩大工さんが代表者だとしたら、話し合いながら家づくりを進めるのではなく、代表者の意見を押し付けられそうで不安になるかもな!という思いも・・・。

住宅業者を訪ねる時、社内の人間関係も大切にしているかどうかをチェックしてみてはどうでしょうか?

業種は違いますが、「お客さんよりスタッフが大事」と公言している会社があります。スタッフを大切にすることでそれぞれのモチベーションが上がり、その結果が仕事に反映されるという考えです。

業者を訪ねる時、彼らがお客さんを大切にするように、社内の人間関係も大切にしているかどうかをチェックしてみてはどうでしょうか?
先輩が新人に教育している様子。その忙しい先輩を、周囲のスタッフがサポートしている様子・・・。業者と面談をしながらでも、結構観察できるもんです。