(227)『情報』の落とし穴

「住宅情報誌ってグルメ雑誌と一緒やね」とお客様が言っていたのを聞いたことがあります。

「だって、業者の長所ばかり紹介してるでしょ?でも、読者が知りたいのはそこだけじゃないんよね」

とのこと。

・・・ごもっとも!

 
■ 掲載料

書店で販売している住宅情報誌や、地元で無料配布しているタウン誌の住宅情報などは、初めて家づくりをする人にとって貴重な情報源だと思われがちです。

しかし、その中には業者が掲載料を支払って掲載してもらっているものがたくさんあります。

ですから、「業者に都合の良い情報が溢れ、都合の悪い情報が隠されているのは当たり前だ」と思っておきましょう。
 

■ 情報誌の情報には、古くて偏ったものが混じっている

1冊の情報誌を作り上げるには、数週間から数カ月かかります。

ですから、その情報には、伝えなくていい情報も含まれています。

たとえば、雑誌の発売日の少し前に倒産した会社の記事などです。

また、情報誌によっては、そのグループが経営している紹介サイトに登録している業者だけを情報誌で取り上げる方針のものがあります。

グループの売上アップのためには当然のことなのですが、登録していない優良な業者と出会うチャンスはありません。

読者のためにつくられた雑誌なのか、彼らのためにつくられた雑誌なのか、意識しながら読みたいものですね。
 

■ 新聞記事

企業によっては、新聞社に「こんなイベントをしますよ。こんな商品を開発しましたよ」と小まめに情報提供しています。

それを基に記者が取材を行って記事にするケースがあります。

逆に、企業の評判を記者が聞きつけて取材を申し込むケースもあります。

どちらも同じ新聞に載る記事ですが、価値は違うと思いませんか?

新聞は情報源としての信頼性が高く、中立的に見えるので「○○新聞に載るほどの工務店なら安心だろう」と思いがちですが、あくまでも情報の1つとして冷静にチェックした方がよさそうです。
 

 ■ 中立でないものは結構多い

読者を増やし、利益を確保するためには、読者が興味や憧れを持つテーマを取り上げるのは当然です。

そこを強調するために、大切だけど地味で人気が無いテーマが後回しにされることがないとは限らないでしょう。

ですから、私たち読者は与えられた情報を冷静に読み解く力を磨きたいものです。

でないと、家づくりが間違った方向に進んでしまう場合もあるかもしれませんね。

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