(190)介護は『働き方』や『住まい方』を変える

ちょっと前に、二世帯住宅についてお話ししました。

親からの金銭的な援助や子育て応援など、同居のメリットだけを期待していた方には、ちょっと耳の痛い話だったかもしれませんね。

ところで、親との同居のきっかけとして、どの時代でも上位にあるのが『介護』です。

私もそうですが、あなたも

「いずれ親を介護しないといけない時期がやってくるだろう」

と漠然と感じているものの、その日がやってくるまでは、どこか他人ごとのように感じているところはないでしょうか?

もし、事故や病気をきっかけに、ある日突然、親を介護するようになったら、何も分からずにパニックになるかもしれませんね。

そこで、今日は、朝日生命の『介護をしている家族に関する調査』を紹介してみます。

これは、自分が主体となって介護をしている男女500名を対象とした調査とのことです。

    介護は突然。介護開始時の知識準備度は35%。
    要介護5の家族がいる人の48%が「介護は想定外」。
     
    家族の介護にあたり、75%が「働き方」や「住まい方」を変更。
    約6割の方は、生活が落ち着くまでの期間を「公的介護保険申請から半年以内」と回答。
     
    家族の介護にあたり感じたことは、
    「自分の時間のやりくり」
     「公的介護保険の手続きへの戸惑い」
    「ケアマネジャーのプランがベストプランかわからなかった」
    「事前に介護に関する情報収集をしておけばよかった」など。
     
    介護にかかる費用は、1カ月平均78,548円。
    介護度が上がるほど負担額は上昇。
     
    家族を介護することに93%が精神的負担を実感。
    ただし、介護している人の「笑顔」や「会話・アイコンタクト」が毎日の励みに。
     
    家族の介護に対する満足度を自己採点すると、平均60点。
    100点に満たないのは、主として「自分の介護経験が不十分だから」。
    ポジティブ介護の秘訣は「気分転換」「専門家にまかせる」
    「分担」「普通の暮らしができるような配慮」など。
     
    自分の将来に備え、取り組んだ方が良いと思いつつも取り組んでいないことは、「財産管理の検討」「情報収集」「民間介護保険への加入」など。

となっています。いかがでしょうか?

家族の介護のため、75%もの方が「働き方」や「住まい方」を迫られる中、住宅ローンや教育費を支払い続けるのは大変なことです。

それに、公的介護保険が利用できるようになるまでの費用負担に対応するには、ある程度の蓄えも必要です。

そんな金銭面の負担も大変ですが、家族全員で介護を分担することで、互いの精神的・肉体的負担を減らす工夫も欠かせません。

介護経験者の中には、次の介護に備えてヘルパーの勉強をする方もいます。

その経験を生かして、介護施設で働く人もいます。

私たちも、突然やってくる「その日」に慌てることのないよう、今から備えておきたいものですね。

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