(105)住宅雑誌の情報は、誰に有利?

私は休日の書店巡りが好きです。本好きなので、本のチェックが一番の目的なのですが、いろいろな光景を見ることがあります。

中でも、よく目につくのが住宅雑誌を見る人たちです。

他のコーナーは一人で立ち読みする人が目立つのですが、そこは夫婦で話しながら見ている人が多いんです。

住宅雑誌には、資金計画のことから業者探しまで、さまざまな情報が紹介されています。

ほとんどの人は、家づくりを考え始めた頃、何の知識もありません。

そんな状態で、下手に展示場に行くのは不安ですよね。

そこで、住宅雑誌で基礎知識を身につけようという人も多いんです。

あちこちのホームページを見るよりも中立性があり、安心感を感じるのかもしれませんね。

でも、あなたが見ている住宅雑誌は、本当に中立・公平なんでしょうか・・・。

ほとんどの住宅雑誌は、広告収入が大きな収入源になっています。

ですから、スポンサーやクライアントの意向を無視することはできません。

彼らに不利なことは、まず記載されることはありません。

逆に、あなたには多少不利でも、彼らにとって有利なことなら、そのまま記載されることもあります。

ある雑誌社の話ですが、職人の特集を組もうとしたところ、広告主のハウスメーカーからクレームがあったそうです。

なぜなら、ハウスメーカーにとって職人意識というのは邪魔にしかならないものだからです。

下手に職人魂を発揮されると、コストはかかる、工期は延びる、監督しにくいなど、あまりいい事はないわけです。

でも、彼らの家づくりのスタイルを考えると、その反応は当然ですよね。

ですから、彼らから広告収入を得たい雑誌社の場合、彼らの家づくりをアピールするような内容になるのは仕方のないことなんです。

私がお伝えしたいのは、「その雑誌の視点を理解して、冷静に読んでくださいね」ということです。もちろん参考になる・勉強になる記事も沢山ありますからね。

ハウスメーカーの家づくりを好む人もいれば、こだわりの家づくりを好む人もいます。

自分の方向性がわからないまま情報を取り入れすぎるのは、良いことではないように思えます。それを忘れないでくださればと思います。

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