先日、知人が膝を傷めた時、自分の家がバリアフリーではないことに気付いたそうです。
といっても、知人の家は一戸建てのバリアフリー。段差があるのは階段くらいです。あとは浴槽。
しかし、高低差のない浴槽なんてありえませんよね。それに、2か所に手すりがついているので、それほど支障はなかったそうです。
・・・では、彼女はなぜそう思ったんでしょう?
答えは『玄関』です。
彼女の家の玄関には、一般的な段差の階段が2段あります。手すりはありません。
膝を傷めていた間、知人は『横向き』に1段上がりきってから次の1段を上がりました。
膝が痛い時は、前向きに上がるより横向きの方がラクだそうです。
しかし、奥行きが狭くて両足を揃えるだけの余裕がなく、とても不便だったとか。
しかも、柱も手すりも無いので、玄関のドアにたどり着くまで、両手でバランスを取る必要がありました。
わずか2段でしたが、とても苦痛だったそうです。
あなたは毎日たくさんの家々の前を通ることでしょう。
よろしければ、その時、玄関を見てください。
その玄関に段差がありますか?もしあるなら、段差はどれくらいですか?
最近は、バリアフリーが当たり前の時代です。しかし、室内に段差がなくても、そこにたどり着くまでがバリアフリーでなければ、その家はバリアフリー住宅としては不完全かもしれません。
住み始めてから玄関を改修するのは大変です。
それに、玄関から道路の距離によっては、スロープを設けられない場合があります。
段差を減らすために段数を増やすことすらできない場合もあります。
私たちは、体調や年齢に応じて、段差に不便を感じることがあります。
ただ、スリ足対策を考えると、体を甘やかしすぎないために、ある程度の段差は残しておきたいと言う人もいるでしょう。
家づくりの最中は、ついつい室内のことばかりに気を取られがちです。
でも、快適に暮らすためには、玄関周りのこともしっかり考えておきたいものですね。
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