(100)高齢になった時を想像してください

今日のテーマは、「あなたが高齢・体が不自由になった時」。

これも大切なテーマなので、ぜひお付き合いください。m(_ _)m

さて、「子供のために家づくり」を決意する方が多いと思います。

皆さん、遊び・片付け・睡眠・受験・プライバシー・自立・・・

そんな子供の成長を考えながら、家づくりを考えていきます。

その結果、その住まいは、あなたが高齢になった時、あるいは体が不自由になった時、とても危険の多い、住みにくい場所になるかもしれないんです。

さて、ちょっとこちら(↓)を見ていただけますか?

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/furyo10/dl/gaikyo.pdf

これは、厚生労働省の資料です。

明治32年から近年年までの「不慮の事故」に関する統計が記載されています。

交通事故や家庭内での事故・・・。

その原因や年齢・・・。

家族に置き換えながら見ると、より興味深いですね。
第5表を見ると、家庭での事故件数が突出していることが分かります。

そして第6表。
家庭内の事故による死亡者は、平成7年度以降は1万人を下回ることがありません。

家の性能は向上しているはずなのに・・・。

なぜか?

・・・なぜだと思いますか?

日本の高齢化が進んでいることも原因でしょう。でもそれだけではないと思います。

昔ながらの家と、最近の家を思い浮かべてください。

折り込みチラシの間取り図でも構いませんよ。

あなたの頭に浮かんできたように、家によっては部屋が細かく仕切られている場合があります。
お互いのプライバシーを尊重し、静かで快適な空間を作ろうと思うと、どうしてもそうなるんですよね。

ですが、これは高齢者にとって「危険個所が増える」ということになるかもしれません。

あなたも一度は経験があると思いますが、タンスの角や壁に足の指をぶつけると、とにかく痛いですよね。

骨が弱った高齢者なら、それだけで骨折することがあります。

また、立ちあがった時、よろけたり立ちくらみを起こして、近くの家具や壁で頭を打つこともあります。それがきっかけで、寝たきりになる事例は数多くあります。

これは赤ちゃんを育てる時にも言われていることだそうですが、部屋数が増え、小さな空間が増えるほど、危険の数も増えるのです。

ですから、家づくりをする時、ご夫婦が高齢になった、体が不自由になったと想像して考えてみてはどうでしょうか。

    その玄関や階段の段差は、足が不自由になっても対応できる高さか
    入浴や排せつが一人でできなくなった時、その広さで介助ができるのか
    1階で洗った洗濯物を2階に運ぶ途中、階段から転落する危険はないのか

・・・いろんなことが頭に浮かんできますね。

手すりのように後付けしやすいものは、後から増やしてもいいでしょう。

でも、段差を低くしたり空間を広げるリフォームは、多額の資金が必要です。

「子供の教育費が終わって、やっと老後の資金を貯められる」という時に必要以上のリフォームをしなくて済むよう、最初にイメージを膨らませた家づくりをすることは大切だと思います。

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