(242)家を手放した知人

 ■ 購入したきっかけ

「日当たりが良くて、静かで利便性のいい場所に家を建てたい」と言っていた知人が、9年ほど前に建売住宅を購入しました。

狭い庭の南側は2階建の家があるので、日当たりはよくありません。

しかし、子どもが増えて手狭になったアパートにストレスを感じていた矢先、お手頃価格の建売住宅の折り込みチラシを見たことをきっかけに、衝動買いのような勢いで購入したようです。

当時、「ひょっとして理想とあまりにも違いすぎない?」と忠告したのですが、アパート暮らしの苦痛には勝てなかったようです。

 

■ すぐに不満が

知人がそこに住み始めてから、会うたびに私は次々に不満を聞くことが多くなりました。

「収納スペースが足りない」

「1階は日当たりが悪いから昼間でも照明が必要」

「北側の道路は交通量が多くてうるさい」

「ゴミステーションが遠い」

 

中でも、一番不満を感じていたのが業者に対することのようでした。

「定期点検に来ない」

「電話をしても、何だか感じが悪い」

などなど。

建売住宅の場合、業者より建物に関心を持つのは仕方ないことかもしれません。しかし、業者選びをしっかりしないと、このようなことが起きるかもしれないですね。

 

■ 手放した理由は

最大の理由は、「数百万円の費用をかけてメンテナンスをしてまで住み続けたくない」 ということでした。

築後10年前後になると、家のあちこちに傷みが出てきます。設備機器の寿命もその頃です。

しかしメンテナンスやリフォームをすることで、まだまだ快適に暮らすことはできます。

ただ、知人の場合、以前から不満を抱いていたこともあり、子どもが巣立ったタイミングに合わせて家を手放す決心をしたようです。

「今なら分かるけど、業者選びとか土地選びって本当に大事やな」という言葉を聞いて、ちょっと背筋が伸びました。

 

■ この先、長い付き合いになります

業者選びにそれほどこだわりを持っていない人は、「新居が完成したら業者との付き合いは終わり」と思っているかもしれません。

でも実際は、一緒に家を守っていくためのパートナーとして、とても大切な存在です。

業者選びをする時は、そのことを忘れずにいたいものですね。

アドレス登録だけで毎週1回、このブログの最新記事が届きます。よろしければどうぞ! 【>>> imai-メルマガ】