(113)広いお風呂が欲しい

アパートなどの狭いお風呂が嫌で、「新築したら、絶対に広い浴槽にして足を伸ばして入るんだ」と思った事がある方は多いかもしれませんね。

特に、小さい子どもをお風呂に入れているお母さん達は「広い浴室があれば・・・」と、何度も思ったことでしょう。

一日の疲れを取ってくれる貴重な場所ですからね。足を曲げて入る窮屈なお風呂より、のびのびとリラックスできる方がいいでしょう。

浴室の不満として多いのは、「床が冷たい・汚い」、「洗い場が狭い」、「すぐカビが生える」など。

毎日使う場所ですし、リラックスしたい空間だからこそ、不満は大きく強く、主婦にとっては本当に悩みの多い場所でした。

冬になると、極端な温度変化のためヒートショックで亡くなる方も多く、脱衣所や浴室をファンヒーターやストーブなどで暖めたり、それぞれの家庭で、さまざまな対策が考えられてきました。

冬の寒い日に爪先立ちで床を歩いても頭の先まで「キーン」と来るあの冷たさは、言葉で表現できませんよね。

あなたは子どもの頃、冬の一番風呂に入るのは好きでしたか?

1970年代にユニットバスが登場してから、浴室はどんどん進化しました。そして今、浴室は驚くほど進化しています。

乾燥しやすい床は、もはや標準装備。冷たくない、転んでもケガをしにくい、足の裏の熱が逃げるのを防ぐ、という床もあります。

小さい子は簡単に転んでしまうので、ありがたいですね。

手すりも付いていますから、高齢者の方も安心です。

他にも、浴室自体の断熱性を上げたり、湯温が下がりにくい浴槽も登場し、寒いお風呂は過去のものとなりました。

さらに、浴室換気暖房乾燥機の登場で、入浴前に室内を充分に暖めることができるため、ヒートショックの危険性も少なくなりました。

年間1万4千件も発生していたと言われるヒートショックのほとんどが、脱衣所や浴室で起きていたことなので、今後、浴室換気暖房乾燥機の普及によりどんどん減少することでしょう。

掃除もしやすくなり、タイルの目地の汚れやカビから解放されました。

雨の日には浴室で洗濯物が乾かせたり、主婦の方には良いことづくめです。

お風呂に限らず、快適で便利なものは、あれもこれも欲しくなりますね。

でも、だからこそしっかりチェックして自分達に合ったものを選ぶ冷静さも必要です。

ある人の話ですが、アパートの狭いお風呂に幼児二人と入るのが窮屈でうんざりしていました。

新築するときには、一番大きい規格の浴室にしました。引っ越した二日後、子どもの一人が転んで口にケガをしたそうです。

お母さんが一人を洗っている間に、もう一人がはしゃいで動き回っていたのです。

子どもなりに、とっても嬉しかったんでしょうね。

いくら滑りにくいといっても、動きによっては当然危険です。

浴槽が大きくなったので、その分光熱費や水道代も増えます。

「いつまでも一緒に入るわけじゃないし、標準でも十分だったかも・・・」と後悔しているとのこと・・・。

打ち合わせの時はそれしか見えなかったそうです。

ご主人はヒノキのお風呂に憧れがあったそうですが、「掃除もラクだし洗濯物も乾かせるし、ここだけは絶対に譲れない」と奥様に押し切られたそうで、いまだにブツブツ言っているそうです。

男性には一日の疲れを取る空間。もちろん女性にとっても疲れを取る空間ですが、掃除・洗濯・育児などの仕事が関係してきます。

ですから便利さを追求するのもやむを得ません。どちらを取るかは、ご夫妻の話し合い次第です。

子どもはいずれ家を離れますから、子どもより親の意見を優先させるべきかなと私は思います。

多くの業者が多くの機能を付けた浴室を提供しています。どれも本当に魅力的です。

でも、だからこそ、

本当に必要なものは何か?無くてもいいものは何か?

これから何十年も使う事を考えて、しっかりチェックして頂ければと思います。

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