9、新築住宅の仮設工事について

新築住宅の仮設工事についてです。

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木造による一軒家が出来上がるまでの過程は、だいたい次のようになっています。

地盤調査・敷地調査 → 地鎮祭 → 基礎工事 → 上棟 → 木工事 → 外装工事 → 内装工事 → 建具・家具工事 → タイル工事 → 器具取り付け → 竣工。

仮設工事はこの間、全工程に関わっているといっていいでしょう。

仮設工事とは、建築工事を進行するために設ける、一時的な施設や設備を組み立てる工事のことを指します。
作業をスムーズに行うためにその場で作られるものはすべて仮設工事。

足場、養生、清掃片付け、工事用電力・用水、仮設トイレなど。

簡単にいうと、工事完成後には、消えて無くなってしまうものですね。
見積書を開くと、ほとんどトップにでてきます。

たとえば、新築住宅施工時の清掃片付け費や足場費用。 これはご理解いただけると思います。

さらに、安全対策費。
これは工事を行う上で、ガードマンによる交通整理や車の誘導を行ったり、工事現場に部外者が入ってケガをしないように、ネットフェンスやコーン等をめぐらす費用です。

仮設の水・電気・トイレは、工事中に職人さんが、工事を行う上で必要になります。

新築工事では、お客様用の水・電気・トイレはある程度の段階まで進まないと、諸役所の段取りや費用負担の関係から、
工事中は別に引き込みを行っています。

分らないのが新築住宅施工時の〔養生費(ようじょうひ)〕かもしれないですね。

簡単に言うと、施工済みの躯体・仕上等が次工程・竣工までに汚れたりするのを防ぐための費用のことです。
やはり分かりにくいですね。

例えば鉄筋コンクリートを作る際、しばらく時間を置いて、化学反応させ、強度を確保するため保護すること。
またその間の温度を適正化するために、養生シートで覆ったり、水をかけたりするという意味もあります。

工事の進行上、床を仕上げてからでないと、キッチンや洗面化粧台等は設置できませんし、完成するまでには、電気屋さん、左官屋さん、内装屋さん等、数多くの職人さんが出入りします。

ですから、工事中や材料の運搬時などに誤ってキズをつけるのを防ぐため、出来上がった部分をシートやボードを敷き養生します。

見せるための柱や設備機器の保護も大切です。
つまり、きれいな状態で引渡しを行うための作業や、それに要する材料のことをまとめて〔養生〕といいます。

さらに、分らないのが、新築住宅施工時の〔発生材処分費〕かもしれませんね。

〔撤去材処分費〕とは、異なります。
発生材とは、工事中に仕方なく発生してしまうゴミのことです。

たとえば、大工さんが木材を加工する際には必ず半端材が出ます。きれっぱしですね。

また、キッチンなどの設備機器を工場から現場に据えつけるまでの移動の間に、傷ついたり、衝撃で壊れてしまっては困るので、厳重に梱包されてきます。
その梱包材も発生材です。

それらを処分するための費用が〔発生材処分費〕です。

このように書くと、とてももったいない話に思えますね。
近頃はリサイクルを促進していますが、運搬移動費や工場での再生費の点から、まだ、お金を支払っているのが現状です。

新築住宅の仮設工事の注意点

近隣トラブルで、隣地の許可が下りず、通常の仮設足場がかけられないという事例もあります。

トラブルの原因は、仮設トイレの設置場所や設置時の固定の不備が多いそうなので注意しましょう。

また、工事現場は危険です。
近所の子どもたちが侵入して事故が起こったり、夜間や休工日などの、放火や設備機器の盗難の心配もあります。

雑費や安全対策費などには一見必要なさそうなものもあるかもしれませんが、トラブル防止のため必要なものなのです。

新築住宅の仮設工事のワンポイントアドバイス

まずは、隣人とのトラブルが起こらないよう、細心の注意を。
仮設工事は、安全を確保したり、材料の傷を防止するという重要なもの。

安易に予算節約のために省略することはやめましょう。

また、仮設トイレが泥だらけ、まだ使えるようなゴミが多く捨てられているなど、不潔・乱雑な現場は要注意。

反対に、資材を整頓していたり、ゴミを分別回収しているなど、現場の清掃を行い衛生管理に努めている業者なら、安心して工事を任せられるでしょう。

業者の工事自体への姿勢もチェックできます。

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